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研究成果

アイカルディ・グチエール症候群の新規責任遺伝子IFIH1の同定

〜2014年7月4日に米国の科学誌「The American Journal of Human Genetics」にオンライン掲載〜

2014年7月4日


 アイカルディ・グチエール症候群(AGS)は、新生児期から乳児期早期にてんかん性脳症や点頭てんかん発作を起こす先天性の病気であり、国内ではきわめて稀な疾患です。残念ながら根治治療法がなく、幼いうちに亡くなる例が多いようです。

  京都大学大学院医学研究科 西小森 隆太 准教授をはじめとする研究グループが、全国からこの症例が疑われる17名の患者のうち14名の遺伝子解析を行った結果、これまでにこの病気の患者の遺伝子に変異が認められると報告されている6つの遺伝子の変異が11名の患者からも確認されましたが、3名からは確認されませんでした。

  そこで、この3名についてほかに変異がある遺伝子がないかを探したところ、3名ともにIFIH1遺伝子に変異があることが確認されました。 かずさDNA研究所では、次世代シーケンサーを使用して変異のある遺伝子の探索を行いました。

 なお、今回発見した遺伝子は、今年2月に京都大学の別の研究グループが、全身性エリテマストーデス(SLE)という自己免疫疾患の原因遺伝子であると報告したものと同じものです。

 今回の研究成果を基にして、AGS、SLEという病気の原因の解明と治療法の開発につながると期待されます。

 更に詳しくお知りになりたい方は、京都大学のHPをご覧下さい。

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2014/140704_1.htm