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研究内容

メタボロミクスチーム

わたしたちの活動

わたしたちの活動の目的

 生物が作り出す化学物質(代謝化合物)は、アミノ酸や脂質などの栄養成分、色素や香りの成分、薬などの機能性成分、ゴムや木材といった高分子の原材料など、実に多種多様であり、わたしたちの生活は代謝化合物に支えられています。ゲノム情報を元に生産された代謝化合物の動態を詳細に把握することは、生命の理解だけでなく生物の産業応用に役立つと考え、多くの代謝化合物を一斉に検出する技術(メタボロミクス技術)を研究開発しています。

わたしたちの活動の特徴

 代謝化合物の検出には、分子の重さを測定する質量分析装置が用いられます。この技術分野では、検出された電気信号がどの代謝化合物に由来するかを、いかに正確に、いかに迅速に推定できるかが大きな課題となっています。わたしたちはこの課題に向け、実験方法の工夫や独自のデータ解析ソフトウェアの開発などを進めてきました。代謝化合物のより良い推定のために、分析手法からデータ解析までを一貫して研究できることが、わたしたちの大きな特徴です。

社会への貢献、産業への支援

 メタボロミクス技術は、従来の個別分析手法よりも定性性と定量性に劣るものの、数百〜数千の化合物について一気に情報を得られるのが利点です。このビッグデータを解析して注目すべき成分を絞り込むことで、従来法では検知しえなかった代謝化合物を発見できる可能性があります。効能とリンクした有用成分や、病気や品質に関わるマーカー化合物などの発見につながる可能性があり、県農作物の高付加価値化や品質評価、診断、育種など多くの産業分野で応用が期待できます。産学官の連携によるこのような研究支援に積極的に取り組んでいます。

活動実績

  1. 農作物に含まれる有用成分の研究:これまでトマト果実でのメタボロミクス解析を通じ、代謝経路の推定や有用成分の可能性を示してきました。千葉県や大学と連携し、いくつかの農作物について同様の解析を進めています。
  2. メタボロミクスのポータルサイトKOMICS:これまで開発してきた解析ソフトウェアやデータベースを公開しています。また、メタボロミクス研究に関わる有用なウェブサイトを紹介し、一般研究者に向けて当該分野に関する情報提供を行っています。
  3. メタボロミクスデータベースの統合化:国内のメタボロミクス関連データベースを統合化し、ゲノムや生物種ごとに整理された他のデータベースと高度に連携することで、より多くの研究者がメタボロミクスのデータを活用できる基盤を整備しています。
植物ゲノム応用研究室

チームメンバー

櫻井 望 チーム長 sakurai at kazusa.or.jp
(兼)柴田 大輔 主席研究員 shibata at kazusa.or.jp
(兼)長瀬 隆弘 主席研究員 nagase at kazusa.or.jp
花野 滋 特任研究員 hanano at kazusa.or.jp