テーマ 15細胞核にある重要な分子はDNAとタンパク質です

細胞核にある重要な分子はDNAとタンパク質です。

 メンデルやダーウィンが研究を発表した頃すでに、DNAは核の主要な化学物質として発見されていました。しかし、1900年代の初頭には、タンパク質が膨大な遺伝情報を世代から世代へと伝えることのできる分子の有力な候補だと考えられていました。

 DNAは非常に大きな分子として知られていましたが、ちょうど合成ポリマーのように、4種類の化合物の部品が単純なパターンでつながったものだと考えられていました。また、DNAの細胞内での機能は分かっていませんでした。一方、タンパク質は生きている細胞で酵素や構造を形づくる部品として重要であることが分かっていました。タンパク質はまた多くのアミノ酸の重合体であることも分かっていました。これらの重合体はポリペプチドと呼ばれています。最も重要なことは、20種類のアミノ酸の“アルファベット”からなるタンパク質は、4文字のアルファベットからなるDNAよりも潜在的に多くのユニークな情報を持った構造を作ることができるであろうということです。