テーマ 7全ての細胞は細胞から生まれます

1882年に、ウォルター・フレミングは体細胞分裂という細胞過程の決定的研究を発表しました。

ウォルター・フレミング（1843-1905）

　ウォルター・フレミングは、今はドイツ領になっている、メッケレンブルグのザクセンベルクに生まれました。彼は普仏戦争（1870-1871）の間、軍の物理学者でした。フレミングはプラハ大学（1873-76）とキール大学（1876-1901）で研究しました。

　フレミングは、細胞学と染色体研究に時間を捧げた最初の科学者のひとりでした。細胞分裂は1842年に、カール・ネーゲリによって報告されていましたが、ネーゲリはそれを異例な現象だと考えていました。フレミングは体細胞分裂の間の染色体の動きについて詳細に記述した最初の人です。1879年、フレミングは、サンショウウオの胚の細胞を染色するのに、コールタールの副産物である、アニリン染料を使いました。彼は細胞が分裂する時の、糸のような物質を可視化することができました。1882年に出版された本“Zell-substanz, Kern und Zelltheilung（細胞構造、核および細胞分裂）”の中で、その過程の全体を記述しました。体細胞分裂について、私たちが今日知っていることの多くは、フレミングの観察を引用したものです。彼は、染色体は前期に現れる時に“倍になる”と考え、母と娘細胞の間で染色体の配分の問題を“解いた”のでした。これは、減数分裂や遺伝の染色体説に関する後の研究に大きな影響を与えました。

“chromosome（染色体）”という単語はギリシャ語で色のついた体という意味です。chromoが色、someが体という意味です。

細胞は、いつ分裂するかをどのようにして知るのでしょう？細胞はどのようにして等分に分かれるのでしょう？