テーマ 11染色体の組換えにより遺伝子は入れ替わります
モーガンと彼の同僚がショウジョウバエで多くの遺伝形質を同定していた時、しばしばハエの形質が特定の組み合わせを持つことに気がつきました。このことはいくつかの遺伝子が連なっていて、構成単位として一緒に遺伝することを示唆しています。彼らは、4つの構成単位、すなわち“連鎖群”を同定しました。その数は顕微鏡で観察したペアになった染色体の数に等しかったのです。このことは、遺伝子が染色体上に存在することの更なる証拠となりました。
モーガンのグループは、ショウジョウバエの染色体地図を構築するために、連鎖の現象を利用しました。彼らは、減数分裂の際に時おり相同染色体が組換えを起こして連鎖した遺伝子が分離することを見つけました。2つの遺伝子の分離の頻度は遺伝子の間の染色体上の相対的な距離を規定しています。遠くの遺伝子は頻繁に組換えを起こします。近くの遺伝子はまれにしか組換えを起こさないほど密接に連鎖しています。