モーガンたちは、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)が4つの連鎖群を持つことを見つけました。 1915年までに、彼らは4つの連鎖群の上に、おおよそ100の遺伝子をマップしていました。右にその一部を示しました。有名な白眼変異はグループI、X染色体にマップされました。 #名前 影響する部位 グループI 黄体色 体色 白色眼 眼の色 小形翅 翅 ルビー 脚 グループII オリーブ 体色 紫 眼の色 無翅 翅 縞 パターン グループIII 小型 体の大きさ セピア色眼 眼の色 バンド パターン グループIV 無眼 眼 屈曲ばね 翅 ebony(光沢のある黒)色は劣性の形質で、 ebony 色はX染色体(グループI)と連鎖していません。では、ebony色は他のグループのどれと連鎖しているかを知るために、どのような実験をすればよいでしょうか? ebony色は連鎖していないが、単一の変異で起こります。 ebony色は遺伝する劣性の形質なので、いずれかの連鎖群に連鎖します。 ebony色はグループI以外の全てのグループと連鎖しています。 ひとつの遺伝子は複数の連鎖群に連鎖することはできません。 ebony色のハエをすでにグループII、III、IVそれぞれにマップされた変異を持つハエと掛け合わせます。 正解です。 ひとつの遺伝子が別の遺伝子と連鎖しているかを調べるためには、両方の遺伝子をひとつの個体に導入しなければなりません。あなたは、ebony色のハエを他の連鎖群の変異を持つハエと掛け合わせなくてはいけません。 ebony色のハエと掛け合わせるために、無翅の変異をグループIIから、セピア色眼の変異をグループIIIから、無眼の変異をグループIVから選びました。これらの変異は全て劣性です。無翅のハエにはほとんど翅がありませんし、セピア色眼のハエは茶色の眼です。そして無眼のハエには眼がありません。ebony色のハエをそれぞれのハエと交配します。 それぞれの交配によって生まれたF1世代の表現型はどうなりますか?(全ての形質は劣性であることを覚えておいて下さい。) もし、ebony色が連鎖していれば、F1世代はebony色になります。 いいえ、F1世代は2つの劣性形質のヘテロ接合です。 全てのF1世代は野生型になります。 正解です。 全てのF1世代はebony色になります。 いいえ、F1世代は2つの劣性形質のヘテロ接合です。 もし、ebony色が連鎖していれば、F1世代はebony色で、連鎖している変異の表現型も出ます。 いいえ、F1世代は2つの劣性形質のヘテロ接合です。 F1世代はそれぞれの劣性の形質がヘテロ接合なので、全て野生型の表現型を持ちます。 F1世代をお互いに掛け合わせます。無翅x ebony色の組み合わせから始めてみましょう。 F2世代では、いろいろな表現型がみられます。野生型;翅無し;ebony色;翅無しでebony色のハエです。劣性の形質が戻ります。 もし、無翅とebony色が連鎖していなかったら、結果は次のどれに近いでしょうか? 100匹のハエから得られたのは、 全て野生型 いいえ、子孫には2つの劣性の対立遺伝子が遺伝しています。ハエの何匹かは劣性の表現型を示します。 49匹の野生型;51匹のebony色、翅無し いいえ、この結果は優性と二重劣性の表現型の時のみです。 24匹の野生型;28匹の翅無し;26匹の ebony色;22匹の ebony色、翅なし無し いいえ、正しい表現型ですが、それぞれのハエが同じ数になることはありません。 49匹の野生型;26匹の翅無し;25匹の ebony色 いいえ、表現型のひとつがありません。 56匹の野生型;19匹の ebony色;19匹の翅無し;6匹の ebony色、翅無し 正解です。 F2世代の結果、56:19:19:6は、メンデルの劣性二遺伝子雑種の交配の結果9:3:3:1に近いです。ebony色は翅無しのグループIIとは連鎖しません。 では、グループIIIのセピア色眼を使った交配の子孫をみてみましょう。 ebony色とセピア色眼はどちらも劣性の形質なので、全てのF1世代は野生型です。F1世代を掛け合わせたF2世代ではいろいろな表現型がみられます。もし、セピア色眼がebony色と連鎖していなかったら、どのようなタイプのハエが見られるでしょうか? ebony色、セピア色眼、野生型、ebony色でセピア色眼 正解です。 濃い茶色の体で濃いピンクの眼 いいえ、連鎖していてもしていなくても、遺伝子が混ざることはありません。 野生型;ebony色、セピア色眼 いいえ、もしebony色とセピア色眼が連鎖してなければ、いくつかのebony色でセピア色眼のハエを見ることができます。 セピア色眼;ebony色でセピア色眼いいえ、ebony色とセピア色眼が連鎖している、いないに関わらず、野生型のハエがでるはずです。 ebony色;セピア色眼 いいえ、ebony色とセピア色眼が連鎖している、いないに関わらず、野生型のハエがでるはずです。 もし、セピア色眼がebony色と連鎖してなければ、F2世代では、4つの表現型が9:3:3:1の割合で現れることが期待されます。 驚くべきことに100匹のハエのうち、48匹が野生型、26匹がebony色、24匹のセピア色眼、2匹がebony色でセピア色眼のハエでした。これはどういうことでしょうか? ebony色とセピア色眼はいずれもグループIIIにはありません。 いいえ、セピア色眼はグループIIIにあります。 セピア色眼はグループIIIにあるがebony色は違います。 いいえ、ebony色がグループIIIになければ、表現型が9:3:3:1の割合で得られるはずです。 ebony色はグループIIIにあるがセピア色眼は違います。 いいえ、セピア色眼はグループIIIにあります。 ebony色とセピア色眼は連鎖していて、いずれもグループIIIにあります。 正解です。 ebony色とセピア色眼はグループIIIで連鎖しています。表現型の比率が独立して分離する遺伝子の9:3:3:1ルールに従っていません。 では、ebony色と無眼を掛け合わせたF2世代は9:3:3:1の比率で表現型を見ることができますか? はい。 正解です。 いいえ。 いいえ、消去法によって、ebony色と無眼が連鎖していないことが分かります。9:3:3:1の比率で表現型を見ることができます。 ebony色はグループIIIの連鎖群にマップされました。 グループIV族の無眼との掛け合わせでは、 ebony色と無眼は独立して分離し、F2のハエは、9:3:3:1の比率で現われます。