やぁ! アベリーのグループはS株のDNAを使って、粗い膜の (R) 株をなめらかな膜の (S) 株に形質転換しました。 [チューブにカーソルを重ねて中身を見る] あなたは、似た実験、つまり、S DNAの代わりにR DNAを使うところだけが違う実験を行います。 何が起こるでしょうか?R株はS株に形質転換されるでしょうか? DNAはDNAなので、形質転換は起こります。 いいえ、R株からS株への形質転換には特別なドナーDNAが必要です。 R株のDNAはR株からS株への形質転換はできません。 正解です。 R株のDNAはR株をS株に形質転換します。しかし、その頻度はずっと低いです。 いいえ、R株のDNAはR株をS株に形質転換できません。 R株のDNAはR株をS株に形質転換しますが、新しいS株には感染性がありません。 いいえ、この場合には“新しい”S株はありません。 R株は病原性に必要な糖の膜を作る遺伝子を持っていません。ですからR株のDNAはR株をS株に形質転換することはできません。 アベリーと彼のグループがDNAを単離したとき、彼らは、DNA溶液は非常に粘性があり、ねばねばと糸をひいていることに気がつきました。DNA溶液をDNaseとともに培養すると粘性は無くなりました。同じことがDNAサンプルを撹拌しても起こります。 もし、あなたがアベリーの形質転換実験を長時間撹拌したS株のDNAを使って行ったら、形質転換能力は無くなります。なぜでしょう? 撹拌はDNAを小さな断片に分解します。遺伝子はもはや完全ではありません。 正解です。 撹拌によってDNAが混ざり、形質転換能力を示さない新しいDNAを作ります。 いいえ、撹拌では、単にDNAが細切れになるだけです。新しいDNAはできません。 結局のところ、形質転換の原因はDNAではありません。 いいえ、DNAは形質転換因子です。 撹拌は DNAの骨格を壊します。その結果、大きなDNA分子は短い断片になります。この短いDNA断片が遺伝子全体を含むほど十分な長さがあるとは考えにくいのです。 あなたはS株のDNA分子をちょうど半分に切断できるような撹拌方法を見つけたとします。そしてその2つを分けます。 [半分#1][半分#2] そして半分になったそれぞれについて形質転換実験を行います。 半分#2は R株をS株に形質転換する遺伝子を含んでいません。 正解です。 半分#1は全ての遺伝子を含んでいて、半分#2はゴミDNAです。 いいえ、半分#2がゴミDNAだとは分かりません。ただあなたはそれが形質転換能力を持たないことを知っているだけです。 今回は半分#1が働きましたが、別の実験では半分#2が働きます。 いいえ、半分#2では形質転換できません。何回試そうと関係ありません。 半分#1はR株をS株に形質転換します。このことは形質転換するための遺伝子がDNAの断片のどこかにあることを意味しています。半分#2は形質転換できせん。そこには遺伝子がないからです。 [形質転換遺伝子を含む]