テーマ 18細菌やウイルスも DNA を持っています

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ジョシュア・レーダーバーグは細菌の組換えを発見し、新しい研究分野をスタートさせました。アルフレッド・ハーシーは、研究補助員のマーサ・チェイスと共に、分子生物学における最も有名な実験のひとつを行ったファージ遺伝学者です。この“ブレンダー”実験は、DNAが遺伝情報を運ぶことを証明しました。

　ジョシュア・レーダーバーグは、ニュージャージー州モントクレアに生まれ、1998年のインタビューの中で「私は研究者として生まれたに違いない」と言ったように、レーダーバーグは早いうちから科学の能力と興味を現しました。1941年に高校卒業後、彼は医学を学ぶことを目的としてコロンビア大学に入学しました。

　コロンビアで、レーダーバーグは、特に始まったばかりの遺伝学的解析の分野における新しく刺激的な研究の可能性を開いた、ビードルとテータムのアカパンカビの実験に興味を持つようになりました。1943年に、レーダーバーグは、動物学部のフランシス・ライアンの研究室で、培地調製の仕事を得ました。ライアンは、1941-42年にスタンフォードで博士研究員をしていて、ビードルとテータムに会い、研究のモデルとしてアカパンカビを使うことに興味を持つようになりました。ライアンの指導と他の教授陣や大学院生との議論は、“［レーダーバーグの］科学者としての教養・知識を育みました”。レーダーバーグは、科学的な研究が、医学部の教科書演習より知的で魅力的であることを知りました。

　1943-1944年から、レーダーバーグは、ニューヨークのロング・アイランドにある米国海軍予備軍で1年間の兵役に就き、米国海軍病院の臨床寄生虫学研究室で働きました。彼は戦地勤務を知らずに、医学部に戻る予定でしたが、1944年の終わりにレーダーバーグはライアンの研究室で仕事をするために戻りました。

　1944年は、オズワルド・アベリーと彼のグループがDNAの形質転換能力についての論文を発表した年でした。レーダーバーグは、その論文と絶対的な意義に深く影響を受けました。彼とライアンは、すぐにアカパンカビを使って同様の実験を始めました。残念ながら、彼らは必要な変異体を得ることができませんでした。レーダーバーグは、細菌が遺伝子を持つかどうかについてまだ議論がありましたが、細菌の系を用いることを考え始めました。

　彼のアイデアを試す機会が来ました。エドワード・テータムが新しく微生物学の研究室を始めるために、スタンフォードからイェール大学に移りました。ライアンはレーダーバーグにテータムの研究室で働くことを申し出るよう勧め、レーダーバーグは、1946年に受け入れられました。テータムはすでに、レーダーバーグが概説したような、実験に適したいくつかの大腸菌の変異体を持っていました。6週間の内に、レーダーバーグは、細菌の接合が起きていることを証明するために必要な結果を得ました。この仕事によって、レーダーバーグは、エドワード・テータムとジョージ・ビードルと共に、1958年のノーベル生理学・医学賞を分かち合いました。

　1948年に、イェール大学から博士号を授かった後に、レーダーバーグはウィスコンシン大学での仕事を引き受けました。レーダーバーグが、追加的な解析のために細菌のコロニーをフィルターの上に複製するという、細菌のレプリカ平板法を開発したのは、ウィスコンシンででした。レーダーバーグはまた、遺伝医学部の創設に尽力し、後に部長を務めました。

　1958年に、レーダーバーグはウィスコンシンを後にして、スタンフォード大学医学校の遺伝学部に移りました。スタンフォード大学では、彼自身の細菌の研究に加えて2つ，他の興味がありました。ひとつは人工知能です；レーダーバーグは、特別のアルゴリズムセットとデータベースを用いて判断を下せる最初のコンピュータシステムのひとつ（DENDRAL）の開発を助けました。レーダーバーグのもうひとつの興味は、宇宙生物学です。彼は、全米科学アカデミーの宇宙科学委員会の活動的な相談役で、地球外生命の探索だけでなく、マリナー［水星、金星、火星の探査］とバイキング［火星の探査］のミッションに大変興味を持っていました。.

　1978年に、彼はオズワルド・アベリーが肺炎球菌を研究したロックフェラー大学の総長に任命されました。1990年から、レーダーバーグは、ロックフェラー大学の名誉教授になりました。彼は、いくつもの国家顧問機関を務め、科学や研究に関する問題を市民に知らせるために、ワシントンポストで科学とヒトという週刊コラムを書きました。レーダーバーグの最期のプロジェクトは、何年にも渡って彼が蓄積した記録資料を用いて、国立医学図書館の情報ウェブサイトを編集することでした。